天野の賢象ダイアリー

2026/1/20

AIと人手不足でサービスが薄くなる時代、信頼で選ばれ、繁栄し続ける企業の条件

Intelligence

真っ白できれいな空間でAIチャットボットの吹き出し迷路で孤独に悩む人


宅配サービスの置き配、日々の商品の購入時や購入後のサポートなどでも、無人レジや、AIチャットボットによる問い合わせなど、ツールやAIを使用し、極力、人がサポートしない体制が進んでいます。

便利で効率的になっている一方、なんだか冷たい気がする…

そんな印象を持ったことはないでしょうか?

AIや人手不足で、企業の顧客対応は効率化される一方、「人に届く温度」が削られやすくなっています。

しかし、だからこそ 信頼を設計できる企業が選ばれ、売上が安定する時代 になりました。

本記事では、そうした企業の在り方と、信頼で繁栄し続けるための具体的な視点をシリーズ4部作として提案します。

もくじ

  1. この記事を読むことで得られること
  2. AI・チャットボットが増えたのに「知りたいことに答えられない」
  3. そもそも「会社」は何のために生まれたのか

1.この記事を読むことで得られること

私は、科学者として、20年以上、大学院および大手製薬・バイオ企業で研究に携わってきました。

母親・生活者としての視点も踏まえ、AIと人手不足の時代における「人・技術・現場」の調和をどう取り戻すかという観点から、現状を整理し、これからも愛され、選ばれ続ける企業の条件を提案します。



今回のシリーズ記事を読むことで、このような5つの視点や視座を得ることができます。

  • なぜAIチャット時代に顧客体験が冷えるのか、構造で理解できる
  • 信頼を落とさずにAIを使う“導線設計”のポイントが分かる
  • 人手不足でも品質を落とさない採用・配置の考え方が掴める
  • 世代間の摩擦を戦力化に変える運用のヒントが得られる
  • これから選ばれ続ける企業の共通条件を持ち帰れる

2.AI・チャットボットが増えたのに「知りたいことに答えられない」

HP上で訪問者や顧客からの質問にAIボットが答える仕組み、

どこの企業でもまるで基本設備のように装備されています。

しかし、こんな風に感じたことはありませんか?

  • HPの問い合わせ窓口がAIボット中心
  • 問い合わせ側が本当に知りたい“微妙なケース”には答えられない。
  • 人間の窓口にたどり着けない(電話が見当たらない/カテゴリがない/誘導が複雑、対人窓口がそもそも存在しない)

ただ、AIボットを設置する企業側の本音も、正直わかります。

お客様対応の担当者(特に若手)が「対応にストレスを感じている」、「炎上が怖い」、「面倒」と感じやすい設計になっている会社もあります。

しかし、その結果として消費者側には、
「期待していたのに、会社の都合の枠に収まる人しか相手にしていない。」
「ルールからはみ出たら、迷惑客扱いで切られる。」

そんな空気が残っているケースもあります。

このような現状が加速している状況で、透けて見える価値観があるなと思っています。

それは、会社は、効率よくお金を集める集金マシンとしての様相を強めているということ。

会社は利益を追求する存在だから、そんなの当たり前では?

とほとんどの方が思うかもしれません。

けれど、冷静に考えてみてほしいのです。

そもそも、会社という概念が誕生したきっかけは、どういう状況だったでしょうか?

3.そもそも「会社」は何のために生まれたのか

会社ー特に株式会社的な仕組みーが誕生した背景は、
巨大な資金とリスクが必要な事業を、個人ではなく、多数で分担するためでした。

大航海時代の航海事業は、船の建造や乗組員の雇用、武装、補給、そして航海の失敗リスクなど、莫大なコストと危険を伴いました。

よほどの富豪でなければ、とても単独で資金提供できるものではありませんでした。
しかも航海が失敗すれば、投資額の回収どころか、さらなる損失を被る可能性もあったのです。

そのため、投資家から資金を集めて航海・貿易に投資する仕組みが発展し、歴史的にはオランダ東インド会社(VOC)が「株式を発行して資金を集めた初期の大規模企業」として有名ですよね。

つまり本来、会社とは、
リスクを分け合い、個人では成しえない大きな価値を社会に生み出すための器」だったのです。

しかし、産業革命から近代にかけて、銀行、金融システム、経済、科学技術が発展し、これらの人間の創意工夫や欲、思考の積み重ねにより、効率化が進められ、
会社はかつての助け合って資金を出し合い、世界に価値を生み出すもの、というよりは、
いかに効率よくお金を稼ぐ(集める)手段になってしまったように思います。

近代以降は、資本を効率的に回収・増殖させる手段としての側面が強まり、
「人が会社のために働く」というようにも見える構図が定着していきました。

今となっては、本来の理念から離れ、資本を持つ者の利益を優先するような会社の在り方が目立つ時代になってきたようにも見えます。

そしてこのように発展した資本主義システムで、人間は生存を維持するためには、働いてお金を対価として受け取り、それで生活と人生に必要なものやサービスと交換する、というシステムが地球で生きていくうえでの基本になりました。

働き方は、古来の奴隷制度などと比較したら、快適に、各個人の職業選択の自由が尊重されている雰囲気の中で、働けるようになったように見えます。

しかし、2026年現在の日本では、それは本当に個人の自由な選択と、人としての考え方や存在が尊重された状態での労働でしょうか?

そして、それは、企業が提供する価値を、経営者が世界に届けたいと思った品質で提供できている状態でしょうか?

次回、2026年現在の企業のサポートの限界について言語化していきます。

 

天野 木蓮

大学院、大手製薬会社およびバイオ企業で20年以上,研究職に従事した科学者。

新薬開発における品質試験、国内及びFDAへの申請資料作成、GLP/GMP対応などに関わってきました。

現在は、これらの経験を活かしたWeb制作とライティング(企業サイト設計/導線設計/SEO・AIに強い記事制作)、および科学コンサルタントとして活動中。

母として家庭を支えつつ、理系思考を活かした論理的な視点から、「地球と時代が本当に求めている智慧」をテーマに、自然・人・技術の調和を大切にしながら、持続可能な豊かな社会の実現を目指す情報発信を続けています。